ゴルフクラブが教えてくれたこと

1.はじめに

 「70歳を過ぎると飛距離が1年で3ヤード、10年で30ヤード落ちる」と先輩から教わりました。それまではプロのコーチを受けたり、練習場でボールを打っていました。年をとるとスコアメイクの基本はアプローチとパットになるので、自宅の庭での壁打ちに切り替えました。これを始めて2年程経過し、わかったことをレポートします。

2.スウィングの基礎知識

(1)下半身からスタートする
 手であげると手打ちになるので、下半身からスタート。
 イメージはシーソーのギッコンバッコン。右足体重、左足体重のリズムで両脇を締めてグリップすると、自然に遅れてクラブがついてくる。
(2)腹筋を使う
 腹筋を使うと前傾姿勢がキープできる。
 アドレスでヘソが正面を向き、トップではヘソが右正面を向き、フィニッシュで左正面を向く。この時、トップで左腕が真っ直ぐに伸び、フィニッシュに向けて右腕が伸びていることが大切。
(3)トップからの切り返し
 トップでは脱力し、右てのひらが天井を向いていることをチェック (蕎麦屋の出前持ち)。
 切り返しは左足に体重をのせ、左腰を引く。この動作でクラブが自然に落下してくる (最重要)。
 グリップが右腰近くに降りてきたら左手でグリップを引くとクラブヘッドが走り、暴れなくなる。
(4)右手の使い方
 右ひじはアドレスから→腰にかけて内回し、トップにかけて外回する。バックスウィングで作られた手首の角度をキープするイメージでスウィングするとよい (アーリーリリースはあらゆるミスの原因となる)。右膝の前付近でリリースすると、ランも出て飛距離が稼げる。

3.むすび

 ゴルフが難しい原因のひとつは、重心と支点が離れていることです。クラブの重心を握ってスウィングすると、初心者でも真っ直ぐに飛ばせます。理由は簡単でクラブが暴れないからです。このことを自宅での壁打ちで学ぶことができました。3m先の壁に向かってスポンジのゴルフボールを打つと、ピンポン玉のように打ったところに戻ってくれます。スウィングでクラブが暴れるとボールも暴れます。軽いボールでも芯に当たると予想を超えて距離が出ます。ボールに当てにいくと、大抵ミスショットになることがわかります。この練習のお陰で、ミスショットが出ても、ボールはフェアウェイをキープでき、特にアプローチが上達しました。今はダブルボギーを叩かないゴルフに近づき、ストレスの少ないエンジョイゴルフを満喫しています。少しでもお役に立てれば幸いです。