(1) 採用条件を書面で提示 ① 必要資格と経験年数 ② 勤務時間と給与額 ③ 賞与と退職金 ④ 福利厚生 (通勤手当、社保、その他) ⑤ 休日・休暇 ⑥ 契約形態 (正社員、パート、契約社員) ⑦ 退職に関連する事項 (解雇を含む) 医院に応募してくる看護師や職員は、他の医院で働いた経験者がほとんどです。そのため「前の職場ではこうだった」と主張することがよくあります。院長が残業代や有休休暇・服装等に関していちいち説明するのは大変な労力になるので、ルールを決めた就業規則やハンドブック等を作っておき、PC等で誰でも閲覧できるようにしておきましょう。 就業規則は作ることが目的ではなく運用が大切なので、規則の重要な部分をピックアップして、図等を入れたハンドブックを作成し、全員に手渡ししておくとトラブルの未然防止になります。また、労務に関する法律は頻繁に変わるので、精通している社会保険労務士に助言してもらい作成することをお勧めします。 例えば、服装のルールについて、①頭髪、②服装、③アクセサリー、④メイク・香水、⑤ネイル・指先、⑥靴・ストッキング、等、患者さんに不快感を与えない身だしなみのルールを図にして明確に示すと伝わります。
3. 雇用契約書と誓約書
内定者とは必ず雇用契約書を交わすようにしてください。同時に誓約書を取り交わすことも忘れないようにしましょう。誓約書の内容例は ① 就業規則等、決められたルールを守る ② 患者情報、医院の機密情報を漏らさない ③ 配置転換や業務の変更があった場合同意する ④ 退職後も迷惑をかけない 書類を手渡す前にその場で説明し、一度自宅に帰って目を通した後で署名をしてもらい、身元保証者 (親族) に署名捺印してもらうと完璧です。
1. はじめに
私は、あるゴルフクラブの入会審査委員長を拝命しています。過去の一時期、審査基準を緩めたために会員として問題のある方が入会し、トラブルが発生した経験から、入会審査が厳しくなりました。
3年前にゴルフカート導入の財源の一助として、入会金を300万円から500万円にひきあげました。当初入会希望者が減るのではないかと心配の声が上がりましたが、実際に引き上げたところ、会員権業者間でも入会審査が厳しくなったとの噂が広まり、逆に入会希望者が増えています。
昨今マンパワーの採用がますます厳しくなり、入職してからトラブルを起こされたり、すぐに辞められたりすることの無いように、採用時に必ずやっておくべき事項を述べてみます。
2. 採用時に準備しておくこと
(1) 採用条件を書面で提示
① 必要資格と経験年数
② 勤務時間と給与額
③ 賞与と退職金
④ 福利厚生 (通勤手当、社保、その他)
⑤ 休日・休暇
⑥ 契約形態 (正社員、パート、契約社員)
⑦ 退職に関連する事項 (解雇を含む)
医院に応募してくる看護師や職員は、他の医院で働いた経験者がほとんどです。そのため「前の職場ではこうだった」と主張することがよくあります。院長が残業代や有休休暇・服装等に関していちいち説明するのは大変な労力になるので、ルールを決めた就業規則やハンドブック等を作っておき、PC等で誰でも閲覧できるようにしておきましょう。
就業規則は作ることが目的ではなく運用が大切なので、規則の重要な部分をピックアップして、図等を入れたハンドブックを作成し、全員に手渡ししておくとトラブルの未然防止になります。また、労務に関する法律は頻繁に変わるので、精通している社会保険労務士に助言してもらい作成することをお勧めします。
例えば、服装のルールについて、①頭髪、②服装、③アクセサリー、④メイク・香水、⑤ネイル・指先、⑥靴・ストッキング、等、患者さんに不快感を与えない身だしなみのルールを図にして明確に示すと伝わります。
3. 雇用契約書と誓約書
内定者とは必ず雇用契約書を交わすようにしてください。同時に誓約書を取り交わすことも忘れないようにしましょう。誓約書の内容例は
① 就業規則等、決められたルールを守る
② 患者情報、医院の機密情報を漏らさない
③ 配置転換や業務の変更があった場合同意する
④ 退職後も迷惑をかけない
書類を手渡す前にその場で説明し、一度自宅に帰って目を通した後で署名をしてもらい、身元保証者 (親族) に署名捺印してもらうと完璧です。
4. むすびにかえて
入職後人間関係が悪くなってから上述の書類を入手するのは不可能です。入職時であれば嫌がる人はほぼいません。その他、①資格証明書、②健康診断書、③扶養控除申告書、④マイナンバーカードのコピー、⑤通勤手当申請書、⑥源泉徴収票、を提出してもらいましょう。かかる書類があれば「ルールがあり、それらを守らなければならない医院なんだ」という気持ちになってくれます。看護師やスタッフは医院の近くに住んでいることも多く、住民の代表とも考えられます。辞めていく人は院長の悪口を言いふらし、悪い口コミが流れてしまうことも少なくありません。採用後のトラブルを未然に防ぐよう、面倒であっても事前の準備をしっかりしておきましょう。まさに転ばぬ先の杖です。